大山レッスン 31回目2008年12月20日 22時15分00秒

 再開2回目のレッスンだ。
 いつものように、ロングトーンから始まった。
 これもいつも思うことだが、自分の音を聴くと、とてもいい音もあれば、駄目な音もある。それぞれの音程の音によって、これ程違いがあるのかと思うと、落ち込むことしきりである。
 とは言え、これがこの楽器の特性だと思う。勿論、全音域でいい音が出ればそれに越したことはないが、中々難しいね。
 自分一人で練習しているときは、比較対象が無いのでこれを自覚するのは難しいと思う。やはり、こうやって、個人レッスンを受ける利点は大きいと思うね。
 今までは、この後、スケールとなるのだが、それは個人練習でやるのは当たり前と言うことで、無くなった。そりゃそうだ。ロングトーンは音を整える、と言う意味では、必要なことだけど、スケール練習は当たり前なんだよね。(と書きながら苦笑)
 で、エチュードとなった。
 今回からのエチュード曲は、テンポ108の比較的ゆっくりした曲で、スタッカートの練習曲だ。
 その中で、いくつか替え指が出て来るのだが、楽器のEの替え指でフロントFキーを使った替え指を使う所が出て来る。
 申し訳ないが、フロントFキーとかの説明はしないよ。
 所が、この替え指で出すのが、どうも上手くいかない。随分練習したけど、その音を一発で出せる確率は30%にも満たない。
 で、その事を大山さんに言うと、倍音を吹くように言われた。つまり、楽器の最低音B♭の運指で、その倍音を出していく訳だが、それは、上手くとは言えないまでも、音自体はちゃんと出る。
 正確かどうか判らないけど、最低音のB♭→オクターブ上のB♭→その上のF→B♭→D→F→A♭→B♭となる筈だ。
 そこまでは出ないとしても、そうやって倍音を出す事は出来た。
 エチュードで出せなかった替え指の音も実際は倍音を出している訳で、その下から続けて出せば出せる。と言う事は、基本的には問題ないと言うことになる。
 では、なぜ出せないかというと、話は単純で音を出そうとしている時点でのシラブルが間違っているからである。
 つまり、下の音から続けて出すときは、レガートで出しているので、シラブルは正確なのだが、エチュードでは、その音をスタッカートで出さなければならないので、タンギングが必要になる。タンギングをしようとすると、当然、舌を動かす訳でそれによって、シラブルが変化して音が出ない訳だ。
 では、タンギングをすると狙っている音を出せないか、と言うと、それは違う訳で、要はタンギングが間違っている訳である。
 う〜ん。ここで、タンギングの矯正をしなくてはならなくなるとは思わなかったが、仕方があるまい。
 どうも、いままでタンギングをやっていた舌の位置とは違った所でタンギングをする方が正解のようだ。これは、多分、個人差があるので、参考になるかどうか判らないが、自分の場合は、ちょっとだけ、今までよりも、舌の奥でタンギングをする感じである。微妙だけどね。
 この感覚を反復練習で覚えるしかないので、これから演奏するたびに気を付けるつもりだ。
 言ってみれば、フラジオやこの替え指の音はシビアなシラブルを要求する訳で、この音でちゃんと出来るようになれば、通常の音もよりクリアに出せるようになる。
 これを書きながら、ふと思い出したが、私のスキーの師匠(と勝手に呼んでいる)人が私の使っているスキー板を評して「この板でちゃんとターンが出来るようになれば、どの板に乗っても大丈夫だよ」と言っていたが、それと同じなのではないかと思う。
 つまり、フロントFキーを使ったEの音を出すのも、私のスキー板でターンするのも、正解の幅が凄く狭いけど、それが出来れば、微妙な感覚を感得出来る、と言うことなのではないか。
 最後に一つだけ言っておこう。
 倍音を出した時やフロントFキーを使ったEを出した(つまり、倍音を出した)時に、一番響くシラブルを覚える事。この状態が、楽器が一番共鳴している訳で、その時のシラブルはその音を出すために一番良いシラブルだと言う事だ。
 実際これをやると、驚くほど豊かな音が出る。大山さんがやって見せてくれたときは、目を見張る位に驚いたが、実際に自分がやっても、これが自分の音かと言う程、響いた音が出る。
 な〜んだ。やれば出来るじゃん。と言う訳で、如何に普段ふがいない音で吹いているかと言う事が、再認識できたレッスンだった。
 あれっ? レッスンはまだ続くのだった。(笑)
 今回は長いよ〜。(笑)
 エチュードの後、JameyのマイナスワンをCDを使ってのレッスンなのだが、その中で前回使った「Time After Time」を題材にする。
 バンドで以前演奏したので、メロディーは知っている。で、取り敢えず、アカペラで吹かされたのだが、当然駄目だ。(苦笑)
 フレーズの取り方が主だけど、一言で言えば、1フレーズは一息で吹けと言うことだ。それも、アーティキュレーションを息でとってはいけない。ここが、私にとっては難しい。間違ったアーティキュレーションの付け方では、音程が下がってしまう。多分、何気なく聴いていると気付かない様な事かも知れないが、プロの耳は誤魔化せないね。
 どうしても何十年にも及ぶ悪癖が邪魔をしてしまうのだ。
 まあ、ちょっとずつ直していくしかないね。
 これまでだって、徐々にではあるけど、音が良くなって来たのだから、アーティキュレーションの付け方も変えられるだろう。
 駄目なことを理解することが第一歩だと思う。
 それが出来なければ、直すことも出来ないからね。
 これって、考え方を変えれば、凄く楽しいことのでは無いかと思う。ふふふふ