レッドクリフ PART 22009年04月19日 18時35分00秒

 昨年公開された「レッドクリフ PART 1」の続編である。
 この映画は、元々、1部構成として作られたが、5時間を越える長編になった為、2部構成になったらしい。
 基になったのは、有名な中国文学の「三国志演義」(羅貫中)だ。この中の、「赤壁の戦い」を描いたものだ。
 PART 1も含めて、粗筋を書いておこう。
 三国時代の中国。漢の丞相(じょうしょう)である曹操は、北部の平定後、南部平定のため出兵する。一方、劉備南下して態勢を整えようとするが、追いつかれ敗走する。
 劉備は軍師・諸葛孔明の言を入れ、同盟を結ぶために孔明を孫権のもとに派遣する。孔明と意気投合した大都督(軍司令官)・周瑜の働きもあり、劉備と孫権は同盟し、赤壁で曹操軍の大軍と相対する。(ここまでがPART 1)
 川を隔てて相対した両軍。劉備連合軍には疫病が発生していた。劉備は疫病の死者を漂着させ、連合軍にも疫病を蔓延させる。これが原因で劉備は軍を撤退させる。
 そんな中、決戦の時は迫る....
 と、こんな感じかな。
 ジョン・ウー監督の映画らしく、戦闘シーンでは爆発や火柱が派手に上がる。
 キャストは、周瑜にトニー・レオン、諸葛孔明に金城武、曹操にチャン・フォンイー、そして周瑜の妻であり、曹操が懸想する絶世の美女・小喬にリン・チーリン、孫軍の武将・甘興に中村獅童、という感じだ。
 私は三国志を読んだ事がないのでよく判らないが、友人によると、ストーリーは、ほぼ三国志に忠実らしい。
 最も、中村獅童の甘興は架空の人物で、三国志の甘寧をモデルにしているという事だ。
 PART 2は約二時間半の長編だが、一気に観てしまった。終盤は殆ど戦闘シーンで、観終わった時は少し疲れたね。
 やはり、こういう映画は映画館で観た方が迫力があっていいね。

アンダーワールド ビギンズ/UNDERWORLD:RISE OF THE LYCANS2009年03月18日 21時32分00秒

 久し振りに映画を観てきた。
 「アンダーワールド」シリーズの3作目だ。
 1作目でちょっとだけ描かれていた、ヴァンパイアの長老ヴィクターとライカン族のルシアン、そしてヴィクターの娘ソーニャが主役の映画だ。
 今から1000年以上昔、長老ヴィクターが率いるヴァンパイア族は狼人のライカン族を奴隷としていた。ライカンは新しい狼人で、狼人は一度狼に変身すると元には戻らないが、ライカンは違った。
 奴隷をライカンに噛ませ、ライカンにすることで日中外に出られないヴァンパイアの警護として使っていた。
 ヴィクターの娘ソーニャとライカン族のルシアンはいつしか愛し合うようになる。領土内の貴族が貢ぎ物を携えてヴィクターの元へ訪れたとき、ソーニャはその警護に城から出た。城外には狼人がいて、人を襲うからだ。
 しかし、その日は狼人多数が襲いに来た。城内にいたルシアンはその事を察して、首輪を外し、ソーニャの救出に向かう....
 と言うストーリーだ。
 現代まで続く「アンダーワールド」の物語の始まりを描いている。
 映像自体は、皆が想像する様な感じで描かれていて、こういう映画が大好きな私としては、ちょっと嬉しかったよ。^^
 この手の荒唐無稽の映画は、何も考えなくても良いので、純粋に楽しめる。文芸作品的な映画を好む人も多いけど、どうも私は苦手である。観終わった後に、考えさせられるとか言うけど、結局、それは映画が完結していないだけの様に思われる。まあ、それを否定するつもりもないけどね。原作自体がそう言う形式を取っている事もあるのでね。
 私としては、その映画自体で物語りが完結している方が好きである。これは、好みの問題なので良い悪いは無いと思う。
 ちょっと、話が横道に逸れた。
 ヴィクター役のビル・ナイはイギリスの俳優で、最近の映画では「パイレーツ・オブ・カリビアン」のディヴィ・ジョーンズ役で出演している。最も、あのタコ男(?)なので、実際の顔は「ワールド・エンド」で一瞬しか出て来ないけどね。
 ソーニャ役のローナ・ミトラは、どこかで観た事が在る様な顔なので、今調べて見たら「ザ・シューター/極大射程」に出ていたんだね。でも、余り覚えてないです。^^;
 ルシアン役のマイケル・シーンについては、全然、残念ながら見覚えがないね。やっぱ、美女の方に眼がいっちゃうんだよね〜(苦笑)

007 慰めの報酬/007 QUANTUM OF SOLACE2009年01月25日 21時40分00秒

 昨日に引き続き映画を観てきた。
 この所、ちょっと嫌な事が続いたので、映画も続けて(?)みたのだが、前作に輪を掛けてアクションのカット割りが短く、スピード感溢れる映像となっている。
 ストーリーを簡単に書くと、前作「007カジノ・ロワイヤル」で初めて愛した女性、ヴェスパーを失ったボンドは、ヴェスパーを操っていたホワイトを尋問し、背後の組織を知る。直ぐにハイチに飛び、組織の幹部グリーンへ接触を図る...
 で、ちょっと気になって監督を調べてみた。
 マーク・フォースター。1969年生まれのドイツ人。主な作品を上げると「チョコレート」(2001)、「ネバーランド」(2004)、「ステイ」(2005)、「主人公は僕だった」(2006)、「君のためなら千回でも」(2007)と結構コンスタントに監督している。
 私の知っているのは、チョコレート、ネバーランド、主人公は僕だった、位だが、実際に観たのはネバーランドだけだ。チョコレートは、ハル・ベリー主演で確か有色人種で初めてアカデミー主演女優賞を取ったんじゃなかったかな。
 こうやってみると、アクション物が得意そうに見えないね。私の感想は、確かにスピード感は凄いけど、前振りも無しにいきなりアクションが始まり、大音響と共に短いカット割りが続くので、状況を把握するのが精一杯になり、ただただ振りまわされて居るような感覚になった。ジェットコースターに乗っている感じと思って貰えば一番近いかな。
 それはそれで、楽しいけど、自分としてはもうちょっとストーリーを楽しめた方が嬉しいな。
 そう言った意味では、リュック・ベッソン監督のスピード感とは一線を画するスピード感だ。私は、リュック・ベッソン監督の方が好みである。
 前作からボンド役が、ダニエル・クレイグに変わり、娯楽映画からアクション映画に様変わりした感がある。私は、結構、今の路線が好きなのだが、前ボンド役のピアース・ブロスナンの007も好きである。
 やはり、前作までの007の様な非現実的なやつの方が、手放しで楽しめる。今の007は手に汗を握るけど、そう言った、大人の娯楽映画という感じは無い。
 MI(スパイ大作戦:Mission impossible)みたいな映画と言えば、一番近いかも知れない。出来の良い、アクション映画といっていいだろう。
 でも、いわゆる、ボンド物は捨てがたいな〜
 まあ、好きずきだし、これも有りだと思うけどね。

感染列島2009年01月24日 21時25分00秒

 この映画は、未知のウイルスによる感染症が全国的に広まった日本をシミュレートした映画だ。
 所々に稚拙な演技をする役者が気になるが、ストーリー自体はかなりリアルなのではないかと思う。
 現在、高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1型によるパンデミック(感染症や伝染病が世界的に流行する事)が、よく取りざたされるようになった。
 インフルエンザは元々、水鳥の腸内に感染する弱毒性のウイルスだったものが突然変異によって人から人に感染するようになり、強毒性のものは人を死に至らしめる。
 もし高病原性鳥インフルエンザが日本で流行した場合、厚生労働省による予測は発症5200万人、死亡17万~64万人となっているが、これはあくまで予測であって、言って見れば極めて脆弱な根拠の元に予測されていると思う。未知のウイルスの予測なんて占い程度のものじゃないかな。
 何か、映画からどんどん離れていっているね。(苦笑)
 テーマ自体は目新しいものではなく、「アウトブレイク」(1995)辺りが代表的な映画だと思うが、こちらは、アフリカ奥地で捕獲したサルがアメリカの地方都市で逃げ出し、未知のウイルス(実際はエボラ出血熱だったね)の感染が広がる、と言う映画だった。
 なんとなく人間の描き方もこの映画と似通っているような感じを受けたけど、まあ、仕方ないのかな。

地球が静止する日/THE DAY THE EARTH STOOD STILL2009年01月11日 21時45分00秒

 12月は映画を観なかったので、1ヶ月半振りになるね。
 この映画は、ロバート・ワイズ監督の「地球の静止する日」(1951)のリメイクだ。因みに、ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」や「ウェスト・サイド物語」の監督である。
 原作は、1940年にハリー・ベイツが発表した「主人への告別」(Farewell to the Master)と言う短編小説だが、私は読んだことがないね。
 ストーリーは、宇宙から地球へ向かって飛来する物体が現れる所から始まる。衝突寸前に減速した後に、地球各地で謎の球体が出現する。
 ニューヨークのセントラル・パークに出現した球体からクラトゥと名乗る宇宙人が現れる。
 果たして、彼が地球へ飛来した目的は....
 といった感じだ。友好的宇宙人とのファースト・コンタクトを扱った映画として、最初の映画は先駆的な映画である。言ってみれば「未知との遭遇」の元の映画と言っても良いと思う。
 ヒロインのジェニファー・コネリーは、ちょっと可愛らしい顔と柔らかい笑顔が好きな女優だ。何となく、原田知世的な前歯が印象に残っている。改めてみると、そうでもないんだけどね。ヒロインを演じた映画では「ハルク」辺りが印象に残っている。
 宇宙人役のキアヌ・リーブスについては説明不要だろう。ちょっと思い出してみると「ドラキュラ」「スピード」「ディアボロス」「マトリックス」「リプレイスメント」「コンスタンティン」「イルマーレ」と思い付くだけでこれだけある。こうやってみると、結構観てるね。
 今回の役は、宇宙人と言うこともあってか、何となく「マトリックス」のネオのイメージが重なってしまった。
 重なったと言えば、途中からヴァル・キルマー主演の「レッド・プラネット」を思い出した。理由を書くと、ネタバレしてしまいそうなので書かないけど、ちょっと、にやっとしてしまったね。(笑)
 エンディング自体は、全くひねりが無く、ストレートにたどり着く。自分としては「えっ?」と思う位あっけなくて、拍子抜けしてしまった。これと言ったアクションも無く、強いて言えば、建造物があっけなく消滅していくCGが面白いけど、最近のCGを見慣れた目には、そう目新しさはない。
 おすすめでは無いけど、さりとて、駄作でもない、と言う所かな。SF好きの私としては楽しめたけどね。